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2014年12月27日土曜日

エコでまとまる。

行ったことはないのだが、スイスのツェルマットは山岳リゾートで、
氷河急行が走るマッターホルン・ゴッタルド鉄道の終点である。

氷河急行という名前に、思わず気持ちが飛んでしまい乗ってみたくなる。
ちなみに、氷河急行は7つの谷、291の橋、91のトンネルを抜けて走り、
平均時速は約34kmという世界一遅い急行でもある。

ここでは環境保護のためにガソリン車などの排気ガスを出す車の乗り入れは
規制されていて、電気自動車や馬車が走っている。


山に囲まれたこじんまりとしたツェルマットによく似たまちが日本にある。
富山県黒部市の宇奈月温泉だ。
2つのまちの空撮写真を見比べてみると、本当によく似ている。

そこで、宇奈月温泉もチェルマットの環境への対応を見習おうと、
2009年に『でんき宇奈月プロジェクト実行委員会』を設立し、
地域住民の協力を得ながら、豊かな自然環境と共生し、
エネルギーの地産地消をめざした小水力発電などの
自然エネルギーの公共交通システム形成に向け活動を展開してきた。

ツェルマットの視察に始まり、落差20mの水を利用した小水力発電の実験、
55℃もある温泉水と湧水の温度差を利用した発電によって得られた電力を、
店舗の照明やイルミネーション、あるいは野菜栽培用の照明に利用した。

また、2010年からは電気自動車のレンタル事業も開始。
さらに低速8輪電気コミュニティビークル(愛称はEMU)が、
温泉街の1周約2.5kmを約20分かけて周回運行している。
このEMUはフラッグストップならぬハンドストップ。
乗りたい場所で手をあげて、EMUの運転手に合図をおくれば乗車できる。
運賃は無料。ルート内は乗り降りは自由にできる。

このプロジェクトの経緯をみると、
2009年3月、「建設業と地域の元気回復助成事業」の募集が行われ、
富山県内の2つの建設会社が下記の内容で応募であった。

立山町の丸新志鷹建設は小水力発電を用いた建設現場で利用可能な
非常用電源システム
 
黒部市の大高建設は水陸両用バスの導入による温泉街から宇奈月ダム湖遊覧事業
欅平から祖母谷までのワゴン車による送迎・観光ガイド事業


応募する前に丸新志鷹建設の志鷹社長が富山国際大学の上坂博亨教授に相談。
上坂教授は、ツェルマットへ電気自動車の視察に行って来たばかりで、
ツェルマットと宇奈月温泉の立地条件が非常によく似ていることに着目した。

上坂教授は2つの企業が協力して
「宇奈月温泉における小水力発電と電気自動車を核とした低炭素社会型観光まちづくり」
をテーマとした実験事業が実施できないかと提案したところからスタートしている。

産と学が描いた夢が、官が敷いたレールの上で動き始めた活性化事業の好例である。

http://www.denki-unazuki.net/index.html
でんき宇奈月プロジェクト

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