「地方の時代」という言葉はなつかしい。というか、手垢がつきすぎた。 中央VS地方の図式で見られ、ほとんどが地方の負け。 あまり負け続きじゃあ面白くないだろうと、 地方創生などといったおまじないの言葉で政府が地方をなぐさめる。 でも、そんなものはどこ吹く風で、がんばっている人たちがいる。 ないならないで、知恵を出す。知恵がなければ汗を流す。 ちょっと気になる地方をウォッチしてみたいと思う。
2015年3月30日月曜日
国土を強くする
喉元すぎればなんとやらで、人は火の粉が自分に降ってこないとなかなか動かない。
自然災害が多く大きな被害を経験しているにもかかわらず、次に備える人は少ない。
プロスポーツの選手のように、日々戦うことで対価を得る人は、
体のケアからメンタル面、ゲームマネージメントなど勝つための努力を怠らない。
いつ襲ってくるかわからない災害に対しても、日々災害について勉強し、
備えを怠らず、いざという時のために訓練をくりかえす。
そのような防災人材教育に2010年度から取り組んでいるのが三重さきもり倶楽部。
同倶楽部では防災人材育成塾「さきもり塾」を2010年から開催し、
卒塾生は地域や企業などの災害対策リーダーとして頑張っている。
そうした取り組みに対して、先般強靭な社会を構築する取り組みをたたえる
「ジャパン・レジエンス・アワード(日本強靭化大賞)」の金賞が贈られた。
堤防を造ったり、避難場所を確保したりするのも大事だが、
いざという時に、そうした人工物が最大の効果を発揮できるよう、
人々を安全かつ迅速に誘導できるさきもりの力が求められる。
http://www.resilience-jp.org/20150315130000/
ジャパン・レジエンス・アワード(日本強靭化大賞)
2015年3月28日土曜日
徹底したコミュニケーション
地方で行われる文化イベントは、よほど知名度が高いか人気タレントを呼ぶなど、
注目を集めるビッグな企画を立てないかぎり、なかなか集客がむずかしい。
せっかくお金と時間をかけて行うイベントだから多くの人に来場してもらいたいし、
イベントの効果も上げたい。
一般的にサブカルチャーというくくりに入るコスプレ関係のイベントに関して、
昨年北海道の苫小牧市で行われた催しの事業報告書が出ている。
これは昨年11月1日と2日の2日間開催された「第2幕とまこまいコスプレフェスタ」で、
来場者は2日間で1万1千人。前回を4千人以上も上回っている。
その内訳を見ると、コスプレイヤーが5千人、一般客が6千人で、
一般客の8割が市外から来た人で、その2割は道外からの客だった。
経済効果は約3380万円ということである。
レイヤーさんたちは来場者数や経済効果などはさておき、
イベントを楽しみたい一心で集まるにちがいないが、行政が関わると数字が求められる。
このあたりの感度のちがいなどで両者の関係がぎくしゃくなってケースも多い。
そうならないためには、お互いの徹底したコミュニケーションに尽きるのかもしれない。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0112972.html
苫小牧のコスプレフェスタ
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2015年3月27日金曜日
お互いさまスーパー
市街地から海沿いに車を走らせること30分、ようやく合併前の庁舎が見えてきた。
その庁舎のまわりに100戸ほどの人家があり、小さなスーパーストアがあった。
ここを出てさらに南へ走ると、もうスーパーらしきものはなく、コンビニもない。
もともと自給自足か物々交換が多かったので、そうしたお店を必要としないのかも。
過疎化が進み、かつては地域の人たちでにぎわったスーパーも採算が合わず、
撤退してしまったというところも多い。
そうした地域の買物弱者のために、秋田県ではお互いさまスーパーを創設する。
お互いさまスーパーとは、住民が自主運営するスーパーである。
品ぞろえは、規格外の農林水産物を地域間で週1回程度、相互出荷する。
海に近い集落からは小魚や貝類を、山あいの集落からは山菜やキノコ、
平野部は野菜や果物を送り合うというお互いさまがベースだ。
日用品や賞味期限の長い食品は既存スーパーから仕入れて確保するという仕組みだ。
自分たちの暮らしは自分たちで守っていこうという姿勢が感じられ、今後に期待したい。
http://www.asahi.com/articles/ASH3M0D8TH3LUBUB01Q.html
お互いさまスーパー
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2015年3月26日木曜日
犬猿の仲
山口県の山口市内である調査を行った。
それは犬猿の仲という言葉が本当なのか、実証する試験であった。
ふだんは猿が出没するところに犬を放って、猿がどんな行動をするか見守った。
すると、犬がいる場所から半径200メートル以内に猿は近づかなかったそうだ・
これを聞いて鹿児島県では警察犬や災害救助犬を養成する訓練士を山口へ派遣し、
猿を近づけない犬=モンキードッグの訓練方法を修得してもらった。
訓練方法を身につけた訓練士は、地元鹿児島で猿の農作物被害で困っている人へ
モンキードッグの訓練を実施しているという。
実際、犬と猿というのは仲が悪いのだろうか?
知恵袋などにその回答が寄せられているが、特別仲が悪いわけではなく、
性質がちがう動物がお互いに警戒したり威嚇するのは当然のことというのが多い。
チンパンジーだが引退した志村どうぶつえんのパンくんジェームスも仲が良かったし、
桃太郎だって鬼退治に行くとき犬と猿とキジを連れて行った。
さて、訓練後にモンキードッグは猿を追い払うことができるのであろうか?
http://matome.naver.jp/odai/2135439288067528601
モンキードッグとは
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2015年3月25日水曜日
水族館にネコがやってきた
魚を好み、水辺の岩の上や岸辺などにひそんで前足で魚をすくい取って捕らえる。
泳ぎも上手で、魚を獲るためによく水の中に入る。
さて、この動物はいったい何でしょう?
答えは、なんとネコである。スナドリネコというインドから東南アジアに生息するネコで、
魚を捕まえるのが得意なことから英名はFishing Catと名付けられている。
このスナドリネコがなんと鳥羽水族館に展示され一般公開されている。
スナドリネコが漁をする姿を見せようというのが狙いのようだが、
内覧会の際には水槽に淡水魚が放たれたものの見向きもしなかったとか。
鳥羽水族館にネコを展示!?というセンセーショナルな見出しが踊っていたが、
なんでも同館は開館60周年を迎え「ワクワク、ドキドキ、ハラハラ」がキーワードで、
キーワードを体感してもらうためのスナドリネコの展示という意味合いらしい。
魚を取る動物を水族館の展示物にとなると、サギ類とかカツオドリなどいうのも
採用ラインにありそうだが、鳥類はいかんせん囲いが必要になってくる。
しかし、ワクワク、ドキドキといっても魚がネコに捕らえれられるシーンを目玉に、
というのは、物議をかもしそうな気がしないでもない。どうなんだろう?
http://matome.naver.jp/odai/2142042036679015401
スナドリネコ
※昨年秋に発刊した本メルマガは昨日で100号を迎えました。
いつもご愛読いただき誠にありがとうございます。
ひとつの節目を機にさらに濃い内容のコンテンツにしてまいりたいと思います。
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(書きものがかり 春野 洋治郎)
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2015年3月24日火曜日
1歳魚の精神
長岡藩士小林虎三郎は佐久間象山に学び、
吉田寅次郎(松蔭)と「象山塾の二虎」といわれる英才である。
小林にまつわる有名な話は「米百俵」で小泉元首相が所信表明演説でも引用した。
明治初期、厳しい窮乏の中にあった長岡藩に、救援のための米百俵が届けられた。
当座をしのぐために使ったのでは、百俵の米といえど数日でなくなってしまうので、
小林は周囲の反対を押し切って国漢学校の建設資金にあてた。
目の前の百俵よりも、人を育てて将来千俵、万俵を生み出す人材教育に使ったという
話であるが、こうした米百俵の精神はいろんなところで聞かされる。
秋田県を代表する魚といえばハタハタだが、今年は不漁で漁獲高は前年の7割ほど。
しかも、大型である3歳魚が年々減っているらしい。
そこで、秋田県水産振興センターでは、型の小さい1歳魚まで乱獲しないで、
1歳魚が逃げられるように網の目を広げて資源を守ることを提案した。
目先の1歳魚よりも、3年先の型のいい3歳魚というわけだ。
かつてニシン漁で湧いた、カツオ漁で栄華を極めたなどといった黄金伝説も一炊の夢で、
昔からずっと豊漁が続いている漁業は皆無である。
1歳魚の精神を受け継いでいって欲しい。
http://mainichi.jp/area/akita/news/20150318ddlk05020119000c.html
ハタハタ漁獲量:2年ぶり減少へ /秋田
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2015年3月23日月曜日
陸の孤島終了
宮崎県は九州の東側に位置していて、北から延岡市、日向市、宮崎市、日南市
などの街が並んでいる。
県の西側は九州の背骨である山々が連なっていて、縦貫する道路がないことはないが、
ここを突っ切ろうとするとかなりの時間がかかる。
東の海岸線沿いを走る国道10号線も快適ではあるが、なにせ時間がかかる。
とりわけ、延岡市は北の福岡県側からも南の宮崎市からも遠い陸の孤島だった。
それが今月21日に高速道路である東九州自動車道の佐伯~蒲江間が開通し、
宮崎市と大分市が高速道路でつながれた。
そのお祝いのポスターを延岡市が作ったのだが、キャッチコピーがふるっている。
「まもなく陸の孤島終了します」
ポスターを手がけたのはアニメ界のアカデミー賞ともいわれるアニー賞を受賞した
延岡市出身のイラストレーター上杉忠弘さん。
延岡市といえば旭化成、というイメージが強く、いわば企業城下町でもある。
陸の孤島が終了したことを契機に、魅力ある延岡の情報を発信してもらいたい。
私ごとだが、今から20数年前に旭化成の宗兄弟、谷口浩美、児玉泰輔、宮原美佐子
といった当時のトップアスリートを取材したことがある。
延岡の旭化成へ朝10時に着くために、鹿児島市を午前3時頃車で出発した覚えがある。
http://www.yomiuri.co.jp/local/miyazaki/news/20150318-OYTNT50195.html
陸の孤島終了
2015年3月21日土曜日
草原のこと、気にかけてますか?
3月になると草花が芽吹いてくるが、草原では野焼きを行うところもある。
九州では阿蘇の野焼きが有名だが、草原に火を放って地上部を焼き払うことによって、
森林化することを防ぎ、人為的に草原の状態に留める役割があるという。
また、野焼きすることで草花の健やかな芽吹きを促すとも、
さらに畜産に有害なダニなどを駆除する効果があるとも言われている。
自然は人の手をいれないで自然のままにしけおけばいいということではなく、
焼き払うとか刈り取るとか、なにがしか人工的なことを施さないと維持できないらしい。
焼畑農業なども、そうした自然と人のほどよい調和があって成り立つのである。
さて、野焼きをする草原についてだが、明治時代には国土の約3割以上を占めていた。
ところが、高度経済成長とともに利用されなくなり、現在では1%以下にまで減少している。
失われゆく日本の草原を再生・保全するために全国草原再生ネットーワークが結成され、
野焼きサミットを開いたり、草原データベースを作る活動などを行っている。
非常に地道な活動だが、この活動に対して先般日本自然保護大賞が贈られた。
街で暮らしていれば、草原のことなどほとんど気に留めることはない。
天網恢恢疎にして漏らさずのことわざ通り、善行も悪行も、きっとだれかが見ている。
http://sogen-net.jp/
全国草原再生ネットワーク
2015年3月20日金曜日
住民参加の野外劇
雑賀(さいか)という名前を聞くと、ゾクゾクとする方はかなりの歴史通である。
最近は「信長の野望」や「戦国無双」などゲームにも登場するので案外知られているのかも。
雑賀衆は和歌山県南西部を支配していた勢力で、鉄砲の使い手集団として名を馳せる。
とりわけ集団のリーダーである雑賀孫市は不明なところが多いが魅力ある人物である。
戦国時代、いち早く鉄砲を手に入れた雑賀衆は戦国史上最強の傭兵軍団として活躍し、
「雑賀を制すものは全国を制す」とまで言われた。
この雑賀衆を地域活性化の核にしようと和歌山市の市民グループ「孫市の会」は、
今月29日に「孫一まつり」を開催する。
まつりでは武者行列、太鼓の演奏、講演会などが開かれるが、
一番の見どころは今回初演の野外劇「信長を一番恐れさせた男 孫一参上!」。
孫一率いる3000の雑賀衆が攻めてきた100000の信長軍に挑むというストーリーで、
演出や演技指導を手伝ってきた俳優榎木孝明さんも出演する。
野外劇というと日本ではなかなか馴染みが薄いが、豊作祈願として行われる
神社の境内や田んぼで行われる謡いや舞なども広い意味で野外劇なのかもしれない。
題材は歴史でも何でもいいから、自分たちが暮らす場所を使って住民たちが
ひとつの物語を演じていくというのは、やりようで大きな財産になっていく。
http://magoichi.fc2web.com/naiyou.htm
孫一まつり
2015年3月19日木曜日
遊びをスポーツ化する
気がつけば野球のボールを握りしめて、いつもキャッチボールをしていたり、
友達と三角ベースで野球もどきをして遊んでいた。
そんな幼いころの思い出がある人は多いと思う。
野球というスポーツの細かいところは知らなくてもボールに触るだけで喜びに満ちていた。
こんなふうに幼少期に馴れ親しんだ遊びは、大人になってからも忘れられない。
鬼ごっこなども、多くの人が小さい頃に一度は経験したのではないだろうか。
この鬼ごっこを競技として再構築した「スポーツ鬼ごっこ」なるものがある。
島根県の「しまね鬼ごっこ協会」は、先般体験会を開いた。
スポーツ鬼ごっこは7人制の競技で、中央で区切ったコートで自陣の宝を守りつつ、
敵の宝を奪って得点を競うというのが基本で、細かいルールができている。
しかし、小さい頃に体験していればそんなにむずかしい競技ではない。
場所をそんなに取らないし、老若男女が楽しめ世代間交流ができる。
外遊びをしなくなった子どもたちは体を動かす喜びを味わえ、
多くの人とのふれいあいを楽しめる。
スポーツ化することで体育の授業などにも取り入れることができる。
なかなか面白い発想である。
http://www.onigokko.or.jp/cn15/pg81.html
スポーツ鬼ごっこ
2015年3月18日水曜日
先人に光を当てる
鹿児島市で言えば、西郷隆盛、大久保利通など歴史の教科書に必ず載るような
郷土の偉人がいる。
しかし、なにも教科書には載らなくても、すごいことをした先人がいることもまちがいない。
名前は一部の人にしか知られていないし、もっと光を当ててみたらどうだろう?
そんなことを考えていたら、実際に先人を切り口にした地域おこしが見つかった。
秋田県の南西部にあるにかほ市では「先人による地域活性化事業」を始めるという。
にかほ市は版画家池田修三氏、TDKの創業者斎藤憲三氏、
それにややメジャーであるが南極探検家・白瀬矗中尉などを輩出している。
池田修三氏は同市象潟町出身で、33歳で上京して木版画制作ひと筋に生きた。
やすらかな表情の子どもやメルヘンチックな風景を版画にし、
象潟郷土資料館には氏の作品約2000点余りが収蔵されている。
その作品展示もさることながら、氏が生前贈答品として地域の家庭に贈った作品もあり、
そうした作品を家庭に展示してもらい、まちを歩きながら作品を観てもらうという趣向だ。
ぎょうぎょうしい記念館を造って、その中で鑑賞してもらうよりは、
ぶらりとまち歩きを楽しみながら、版画に出会う方が旅人には嬉しいにちがいない。
http://www.shuzoikeda.jp/#about
池田修三
2015年3月17日火曜日
場をなごますために
十年ほど前に、小学校のPTAの役員さんに用事があって会議室に使用されている
地域の集会所を訪ねた。
その日はPTA役員の定例会で30人ほどが集り、すべてお母さんたちだった。
定例会はオープンですからということで、会議の始まる前から末席に座った。
開催時刻になると、役員さんが前方の演壇に上がって「ご起立ください」と言い、
全員が立ち上がって「おはようございます」のあいさつの後、
役員さんは片手をパッと上げ、横のピアノの方に目をやってから指揮を始めた。
その指揮に合わせて集まったお母さんたちが一斉に歌い始めた。
だれもが大きい声で歌い上げて着席した。
その後、もろもろ議題についての会議が進行していった。会議も活発だった。
終ってから、「なぜ最初に歌を歌うんですか?」とたずねたら、
「まあ、ラジオ体操なみたいなもんです。歌うことで心がなごみ、心が一つになります」
ということだった。…ナルホド
山口県の山陽小野田市立中央図書館では2ヶ月に1回、サイエンスカフェが開かれている。
場所は図書館の一室だが、カフェの名の通り飲み物はセルフサービスで、
コーヒーでも飲みながら講師の話に耳を傾けることができる。
話の内容は科学的なものだが、専門家が高校生でもわかるように、
しかも堅苦しくならないように語っていく。
こうしたちょっとした工夫が足りなかったばかりに、会議や講演がつまらないものに
なることもある。主催者の腕の見せどころだ。
http://woman.mynavi.jp/article/131220-148/
場を和ませることが出来るフレーズ集
2015年3月14日土曜日
「新しい」を追求していく。
常に先を見ておかないと、いつまでも安住の地が保証されているとは限らない。
企業にとってそれは宿命であり、たえずなにがしかの「新しい」を追求していく。
山田錦といえば、銘酒といわれる国内の日本酒の多くのブランドに使用されている
高級酒米である。
この山田錦の産地である兵庫県北播磨は、国内生産の75%を生産している。
ところが、農産物や海産物に規格外といわれる色やサイズが異なるものがあるように、
山田錦にも割れたり欠けたりした規格外の米がある。
規格外米をなんとか利用する手立てはないか?
県民局が規格外米を使った商品の企画を募集したところユニークな提案が集まった。
一つは山田錦を使って焼きドーナッツやクッキーを作るというアイデア。
甘麹を練り込んであり、ふんわりとしてモチモチとした食感が好評だった。
おつまみクッキーは、山田錦の米粉に小麦粉を混ぜ、天然バターで焼き上げた。
ゆずコショウや京七味を隠し味にして添加物は一切入れていない。
さらに、食品だけではなくせっけんを開発したものもあった。
山田錦の玄米を極小の粒子にして混ぜたら、泡立ちが良くサッと流れるものになった。
多角的な視点から見つめて創意工夫を凝らす、ネクストのために。
http://www.kuheiji.co.jp/tagayasu/index.html
山田錦の栽培、醸し人九平次の米作り
2015年3月13日金曜日
アジアの東と西を結ぶ
今年の干支は羊である。羊の毛は衣料の貴重な原料となり、肉は食用として利用される。
その上、羊の皮まで使わせていただこうということだから、人間もずいぶん勝手である。
皮を何に使うかといえば紙、つまり羊皮紙として利用するということだ。
たしかに羊皮紙という名前は小さい頃に聞いたことがあり、
今みたいに紙がふんだんにない時代には、いろんなものに記録したもんだと感心した。
羊皮紙は1頭の羊からA4サイズで、たったの8枚くらいしかとれないとか。
それでも紙に比べると風格があり、表彰状などに使われている。
北海道の士別は羊の飼育が盛んで、ここではサフォーク種という羊を飼っている。
サフォーク種発祥の地はトルコで、士別の町おこし団体「士別さ研究会」は、
現地へ視察に飛んで加工方法や販売状況などを学んだ。
そこで、士別の羊の皮で羊皮紙を、となったわけだ。
この夏、士別市で行われるハーフマラソンの表彰状にさっそく羊皮紙を使うという。
サフォーク発祥の地トルコのベルガマはアジア大陸の西端、一方士別はアジアの東端、
アジアの東と西が羊皮紙で結ばれる。
http://www.youhishi.com/travel5.html
羊皮紙誕生の地 ペルガモン (トルコ ベルガマ)
2015年3月12日木曜日
三方一両得で
北海道大学水産学部は、1,2年次は札幌で学び、3年次から海に近い函館キャンパスに移る。
道内とはいえかなりの距離があり、学生にとってもたいへんなことだろう。
水産学部のギターサークル「はこなま」に所属する丸石さんは、ギターを持って
函館キャンパスそばのケーキ店「たんぽぽ」に入った。
そこで同店の経営者前さんと出会い、話が盛り上がった。
その時にサークルの練習場所がないことを打ち明けると、
前さんは、店内にある6畳ほどのカラオケルームを無料で貸し出すと言ってくれた。
それから、たんぽぽのカラオケルームは週1回サークルの練習場所となり、
歌やダンスをこなす前さんの誘いで、高齢者施設などの訪問を始めるようになった。
さらに、同店で毎週ライブを開催するなど音楽を通して地域との距離が縮まっていった。
こういう話を聞くと「三方一両得」という話を思い出す。
ギターの練習の場や披露の場を得たサークルの面々、コンサートを開いたり出前公演で
多くの人に注目されるようになったケーキ店、そして音楽を楽しめる施設や地域の人々。
音楽、美術、文学といった芸術性の高いものは、得てして固定的な世界で完結しがちだが、
はこなまのようなサイクルで活動をまわしていくと、満足度はさらにアップするかもしれない。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/597055.html?rss
はこなま
2015年3月11日水曜日
つながって、ひろがって。
東日本大震災から4年目にあたる今日、いろんなメディアが特集番組を組んでいる。
昨年の秋頃に新聞で報道された記事にこんなものがあった。
震災によって壊滅的な被害を受けた岩手県大槌町の津波で流された住居跡に、
3本の稲がすくすくと育っていき、2011年秋には穂をつけた。
地元では奇跡の復興米と呼んでありがたがるとともに、
遠野市のNPO法人「遠野まごころネット」が復興のシンボルとして種もみを増やしてきた。
その種もみを、昨年の2月に大阪府富田林市の住民たちが1Kgほど譲り受けた。
富田林市の住民たちは、震災後から大槌町の支援を行ってきた。
譲り受けた種もみを富田林市の農家の水田に植えたところ、
ぐんぐん育って秋には150Kgを収穫するにいたった。
品種は寒冷地に適したひとめぼれで、温かい富田林の田んぼではひと月ほど早く実った。
そのぶん雀にも狙われたが、住民は爆竹を鳴らしたりして米を守ったという。
収穫した奇跡の復興米150Kgのうちの50Kgは種もみとして小学校などに配った。
わずか3本、生き延びた米の命が人のつながりによって守られ、
さらに大きなひろがりの輪になっていく。
http://tonomagokoro.net/archives/53197
大槌復興米
2015年3月10日火曜日
お米は食べ比べてから
本格j焼酎などのアルコール類は事前に試飲してから銘柄を決めることができる。
ところが、お米となると試食会にたまたま出くわさない限り、
パッケージと能書きとお米の色、つや、形などを見て決めるしかない。
家族が多いと一度に10kg以上を買ってしまうので、
思ったほど美味しくないお米にあたった時は、いささか落胆してしまう。
また、試食会ではどういうふうな炊き方をしたのかがわからないし、
サンプルを食べて美味しかったとしても、わが家で同じように炊けるとは限らない。
茨城の県南のJAや農場でつくる「県南地域『地域オリジナル米』販売促進協議会」は、
県南産コシヒカリのブランド米7銘柄を詰め合わせたセット商品「いばらききまい」
(計2,1キロ・グラム、税抜き3000円)を9日から発売した。
7銘柄を自分で焚いて味わってみて、お好みを決めてくださいという意味合いと、
7種類のお米をセットにしたギフト商材としての需要も見込んでいる。
いわゆる「利き米」という楽しみを付加したということなのだが、
実際に発売記念イベントでは利き米を会場で行うことになっている。
個人的な嗜好が左右する味覚の世界だからこその企画なのだが、
一つの銘柄だけではなく他にも恩恵があることを願うのみである。
http://www.ibaraki-shokusai.net/info.cfm?code=223
好みのお米を見つけてみよう
2015年3月9日月曜日
老健ならぬ老犬施設だワン!
いくら寿命が延びたとはいえ、高齢になって身のまわりのことができなくなると、
老健とか特老とかいろんな施設にお世話にならないといけない。
その時に、もしかわいがっていたペットがいて、施設で飼うのはダメと言われたら…
人に譲るか業者に引き取ってもらって殺処分ということも考えられる。
自分が施設で生を全うするようにペットにもそんな道があれば…
ということで登場したのが「老犬ホーム」である。
福岡県直方市にある犬のしつけや訓練を行う直方ドッグスクールは、
「老犬ホーム さわやか」を開設し、現在10匹ほどが入所中である。
老犬ホームには犬舎が2棟あり、いずれもエアコンと就寝用ゲージが付いている。
6人のスタッフが起床から就寝までの世話をし食事や健康管理に気を配る。
最近は動物医療の進歩やドッグフードなどで寿命は延びているものの、
高齢になって目を悪くしたり、手足が動かなくなっている犬も多いという。
ペットの終活などといったことも、近い将来出てくるかもしれない。
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/12/1214.html
年老いた犬を“老犬ホーム”に
2015年3月7日土曜日
塩の花よ咲け
鹿児島県南さつま市坊津、かつて日本三津のひとつに数えられた天然の良港だ。
風光明媚で、夕暮れ時に東シナ海に沈んでゆく夕陽は圧巻である。
坊津の塩ケ浦地区は、その名の通り戦後しばらく粗塩づくりがさかんであった。
この地に廃材を使った塩づくりの小屋がある。
塩づくりに精を出しているのは種子島の南種子町出身の日高さん。
日高さんはサラリーマン時代に、情報誌の塩に関する特集記事を読んで、
いつかは自分で塩をつくってみたいという夢をいだいた。
その後、県外の塩づくり職人を訪ねてはノウハウを学んで、坊津での塩づくりを始めた。
教わったとおりにやっても、最初は失敗続きであった。
やっと口溶けがよくまろやかな塩をつくれるようになり販売にこぎつけた。
息子さんのアイデアで、ハーブやゴマやコショウを加えた塩を開発し販路も拡大した。
塩の名は『坊津の華』。この地には鑑真の漂着、藩政期の栄光など、
海とともに華々しく光を放った時代があった。
その華を再度開花させんとばかりに日高さんのチャレンジは続く。
http://www.geocities.jp/syouhati2/sio.html
坊津の華
2015年3月6日金曜日
犬たちの甲子園
30年ほど前に、アウトドア情報誌で毎年アラスカで行われる犬ぞりレースの記事を読み、
極寒の地を千数百キロも走るなんてすごいなと思った。
1~2週間かけて走りぬく犬たちもすごいが、それを御していく人もすごいもんだ。
当時はその犬ぞりレース(アイディタロッド)の名前はほとんど知られていなくて、
サラリーマンを続けながら無名のレースに毎年出場されている日本人のレポートに感動した。
アイディタロッドほど過酷ではないが、日本にも犬ぞりレースがある。
JAPAN CUP2015第32回全国犬ぞり稚内大会で、昭和59年に第一回大会が開かれているから
こちらもずいぶん歴史を刻んできた大会である。
今年は2月末に開催され、1頭引きレース、2頭引きレースや愛犬の仮想・ファッションショー
などで盛り上がったという。
開催地の稚内市は、昨年亡くなった高倉健さん主演映画「南極物語」のロケ地でもある。
どちらかというと寡黙で、それでいて一途なところが黙々と走る犬にも相通じる。
ひとつの過酷な状況を、人と犬が一体となって切り開いていく時にドラマが生まれ、
見る人・聞く人に感動を与える。
地元でもそうした物語(作り話ではなく実話)の掘り起こしをやっていけば、
新たなレジェントとして観光などに使えるのではないだろうか。
http://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/kanko/event/inuzori.html
JAPAN CUP 全国犬ぞり稚内大会
2015年3月5日木曜日
できあがる過程を見る
おいしそうな料理を味わうのもいいが、どんな材料を使って作るのか調理を見てみたい。
雲をも突き刺すような高層ビルはどうやって建てていくのか、そのノウハウを見てみたい。
などと完成形よりも制作中に興味をそそられる人も多い。
料理や工事の現場は材料や道具、それに人の動きがなんといっても面白い。
そうした現場を見る、しかも高速道路やトンネルなどの巨大工事見学が人気だという。
西日本高速道路は1月下旬に四国の高松自動車で見学会を開いた。
高さ10メートルほどの橋脚のたもとで工事担当者が工法や、つくることのメリットなどを語った。
参加者はヘルメットを被り、説明を熱心に聞き入っていた。
その他にも、トンネルを掘るために山を切り崩す現場などが公開された。
日本の建築や土木技術は世界レベルでも上位にランクされ、工事現場を公開することは
将来のためにもいい試みである。
こうした大型工事の現場見学を組み込んだツアーができないか、
旅行会社に打診している国土交通省の整備局もある。
バブル華やかなりし頃、宮崎県のシーガイアの建築現場を見せてもらったことがあったが、
工法や規模もさることながら、世の中にないものを創るんだという現場の人たちの
キラキラとした目の輝きが忘れられない。
http://www.kajima.co.jp/news/observe/
見学会情報
2015年3月4日水曜日
限界集落を宴会集落にしよう
熊野古道風伝峠、一年中風の止むことのない峠であったことからその名が付けられたとか。
なんとも風情のある峠の名前だと思う。
風伝峠の麓・尾呂志集落では秋から春にかけて、海側と山側の気温差が大きな季節の早朝に、
山を包み込むようにして向かってくる巨大な朝霧(風伝颪)が見られる。
颪=おろしと読むのだが、まさに風が山から下るイメージが伝わってくる。
田園と山並みの美しい山里だが、熊野古道の巡礼者の他には人影がまばらで、
限界集落というほど過疎が進んでいる。
しかし、その限界集落を宴会集落にしようと、尾呂志地区の人々が立ち上がった。
「神の穂」と呼ばれるお酒用のお米を、地域が一体となって田植えから収穫まで行い、
その米からほのな甘みとやわらかな口あたりのお酒を造った。
グリーンのボトルに白とオレンジをあしらったラベルに筆文字で「颪」とつづってある。
なんだか、風の歌が聞こえてきそうなお酒である。
颪の商品紹介リーフレットにこうある。
「~土づくりにこだわり、カエルやとんぼと一緒に育てた酒米「神の穂」を100%使用した
純米大吟醸酒です。」
カエルやとんぼと一緒に育てたというくだりがグッドですねえ。
http://higashikishu-kousya.blog.jp/archives/4971010.html
颪
2015年3月3日火曜日
あるものさがし、から、…へ
・冬の風物詩、かき餅がカラフル
・幻のモサエビが、甘エビ以上に甘い
・耳つきで具はジャムなのに、サンドイッチと名乗る度胸がすごい (亀井堂のサンドイッチ)
・とうふなのか、ちくわなのか、優柔不断なちくわがすごい (とうふちくわ)
鳥取市が市の魅力を発信するキャンペーン「すごい!鳥取市」に寄せられたネタの数々。
知っているようで知らなかった魅力が出てきて、いろんな面で活かせる気がする。
灯台下暗しとはよく言ったもので、他の地域の人の指摘を受けて、
なるほどなるほど、ふだんはあたりまえと思っていたのが意外と魅力的だったんだねとなる。
テレビ番組の「秘密のケンミンSHOW」的なものだが、ネタをどう活かすかが課題となってくる。
たとえば、他の地域に似たような食べ物や風習やしきたりがあれば、
それをご縁にタッグを組んで売り込んでいくという方法もあろうか。
魅力に乏しいと「日本で47番目に有名な県」といった自虐ネタで走りがちだが、
自虐ネタは一過性のブーム的なもので終わることが多く長続きしないように思う。
その点、「すごい!」ネタは前向きで発展性が感じられ、試みとしてグッドである。
ないものねだり、から、あるものさがしへ。
シンクタンクの地域おこしの提案書に出てきそうな文句だが、
さらに加えれば、あるものさがし、から、魅するものづくりへである。
http://www.city.tottori.lg.jp/sugo/
すごい!鳥取市
2015年3月2日月曜日
お金に替わる善意
■お金に替わる善意
南米ウルグアイの大統領ホセ・ヒムカ氏は世界でもっとも貧しい大統領と言われている。
質素な生活で、給料の9割近くを社会福祉基金に寄付している。
豪華な大統領公邸で暮らすのではなく、郊外の農場で公務の合間に農作業をする。
最近、よくテレビで放映されるのでごらんになった方も多いことと思う。
さて、話は東日本大震災の被災地陸前高田市。
「奇跡の一本松」は保存作業が進められてきたが、その過程で切り落とされた枝を使い
市からの依頼でモンブラン社が万年筆をつくることになった。
震災の記憶をとどめ後世に語り継がれるものをとの願いから今回の発注になったのだが、
できあがった万年筆は陸前高田市長の直筆サイン入り証明書が付くという。
お値段は税別1本48万1千円。生産本数は3.11にちなんで113本で、
2割は市や関連団体に寄付されるという。
8割が一般向けに販売されるわけだが、いくらモンブランと一本松という取り合わせでも
少々高価過ぎるような気がする。
まだまだ復興半ばの被災地でお金が必要なことはわかるが、
お金に替わる善意というものがあっってもいいのではないだろうか。
http://www.city.rikuzentakata.iwate.jp/kategorie/fukkou/ipponmatu/ipponmatu.html
奇跡の一本松
南米ウルグアイの大統領ホセ・ヒムカ氏は世界でもっとも貧しい大統領と言われている。
質素な生活で、給料の9割近くを社会福祉基金に寄付している。
豪華な大統領公邸で暮らすのではなく、郊外の農場で公務の合間に農作業をする。
最近、よくテレビで放映されるのでごらんになった方も多いことと思う。
さて、話は東日本大震災の被災地陸前高田市。
「奇跡の一本松」は保存作業が進められてきたが、その過程で切り落とされた枝を使い
市からの依頼でモンブラン社が万年筆をつくることになった。
震災の記憶をとどめ後世に語り継がれるものをとの願いから今回の発注になったのだが、
できあがった万年筆は陸前高田市長の直筆サイン入り証明書が付くという。
お値段は税別1本48万1千円。生産本数は3.11にちなんで113本で、
2割は市や関連団体に寄付されるという。
8割が一般向けに販売されるわけだが、いくらモンブランと一本松という取り合わせでも
少々高価過ぎるような気がする。
まだまだ復興半ばの被災地でお金が必要なことはわかるが、
お金に替わる善意というものがあっってもいいのではないだろうか。
http://www.city.rikuzentakata.iwate.jp/kategorie/fukkou/ipponmatu/ipponmatu.html
奇跡の一本松
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