「地方の時代」という言葉はなつかしい。というか、手垢がつきすぎた。 中央VS地方の図式で見られ、ほとんどが地方の負け。 あまり負け続きじゃあ面白くないだろうと、 地方創生などといったおまじないの言葉で政府が地方をなぐさめる。 でも、そんなものはどこ吹く風で、がんばっている人たちがいる。 ないならないで、知恵を出す。知恵がなければ汗を流す。 ちょっと気になる地方をウォッチしてみたいと思う。
2016年10月18日火曜日
感謝をこめて
ふだん存在していることは知っているのに、どんな役目を果たして
いるのかわからない、という施設や設備がたくさんある。
たとえば、歩道を歩いていると、道路横に茶色やベージュ色の箱があり、
よほどのことがないかぎり、箱に目をやるくらいで働きまでは知らない。
電波や電気を送るような塔や施設、上下水道を管理制御する施設…
メカニズムはわからないが、身のまわりにはそんなハードがある。
「VLBIアンテナ」と聞いて、ピンとくる人は何人くらいいるだろうか?
VLBI(Very Long Baseline Interferometry=超長基線電波干渉法)とは、
はるか数十億光年の彼方にある電波星(準星)から放射される電波を、
複数のアンテナで同時に受信し、その到達時刻の差を精密に計測する技術だ。
では、電波の到達時刻の差を精密に計測することで何が可能になるのか?
VLBIの目的を見てみると、次の4項目が挙げられている。
1.プレート運動を監視する 2.世界と日本の位置を知る 3.地球の姿勢を測る
4.国際協力を支える 5.うるう秒を決めるなど
このVLBIアンテナで、茨城県つくば市にあるつくばVLBIアンテナは直径32m
という巨大なもので、1998年に整備された。
すでに役割を果たし、後継機が石岡市に完成している。
そこで、つくばVLBIの解体を前に、その業績をふりかえるギャラリー展が
つくば市北郷の国土地理院「地図と測量の科学館」で開催されている。
あまり人目につかないところで頑張ってくれたVLBIへの感謝とねぎらいなのか。
こうしたイベントを機に宇宙へ憧れる新しい芽が生まれるかもしれない。
https://www.youtube.com/watch?v=RiGP3cXo7e4
国土地理院つくばVLBI観測局32mアンテナの180度回転
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