「地方の時代」という言葉はなつかしい。というか、手垢がつきすぎた。 中央VS地方の図式で見られ、ほとんどが地方の負け。 あまり負け続きじゃあ面白くないだろうと、 地方創生などといったおまじないの言葉で政府が地方をなぐさめる。 でも、そんなものはどこ吹く風で、がんばっている人たちがいる。 ないならないで、知恵を出す。知恵がなければ汗を流す。 ちょっと気になる地方をウォッチしてみたいと思う。
2015年3月12日木曜日
三方一両得で
北海道大学水産学部は、1,2年次は札幌で学び、3年次から海に近い函館キャンパスに移る。
道内とはいえかなりの距離があり、学生にとってもたいへんなことだろう。
水産学部のギターサークル「はこなま」に所属する丸石さんは、ギターを持って
函館キャンパスそばのケーキ店「たんぽぽ」に入った。
そこで同店の経営者前さんと出会い、話が盛り上がった。
その時にサークルの練習場所がないことを打ち明けると、
前さんは、店内にある6畳ほどのカラオケルームを無料で貸し出すと言ってくれた。
それから、たんぽぽのカラオケルームは週1回サークルの練習場所となり、
歌やダンスをこなす前さんの誘いで、高齢者施設などの訪問を始めるようになった。
さらに、同店で毎週ライブを開催するなど音楽を通して地域との距離が縮まっていった。
こういう話を聞くと「三方一両得」という話を思い出す。
ギターの練習の場や披露の場を得たサークルの面々、コンサートを開いたり出前公演で
多くの人に注目されるようになったケーキ店、そして音楽を楽しめる施設や地域の人々。
音楽、美術、文学といった芸術性の高いものは、得てして固定的な世界で完結しがちだが、
はこなまのようなサイクルで活動をまわしていくと、満足度はさらにアップするかもしれない。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/597055.html?rss
はこなま
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