福島県喜多方市といえば、ラーメンを思い浮かべる人も多いだろう。
歴史好きな方は、たしか「蔵」が多い町だったんじゃないかと思うかもしれない。
そうした町の資源に加わりそうなのが、なんと「古代文字」である。
なぜかと問う前に、まずは喜多方のまちをぶらりぶらりと歩いてみよう。
生花店、お茶屋さん、そしてラーメン店などなどいろんなお店の看板をよ~く見ると、
屋号の横に実に味わいのある古代文字が見つかるはずである。
不思議な古代文字は、約3000年前に作られた漢字のルーツであるという。
こうした判読しずらい文字というのは、見る人にとっては気になってしかたがない。
お店に寄ったついでに「すみませんが、お店の看板のあの文字は何と読むんですか?」
といった質問から会話が生まれ、ほっこりとした時間が流れるかもしれない。
私ごとだが、北海道へ旅行した時に「留辺蘂」という地名が読めず、
乗り合わせたバスの運転手さんに尋ねたら、親切に「るべしべ、だよ」と教えてくれ、
観光バスでもないのに乗車中ずっとガイドをしてくださったことを思い出す。
この古代文字を地域おこしに使えないかというアイデアが飛び出したのは、
2009年福島県喜多方建設事務所が呼びかけた地域づくり懇談会であった。
アイデアマンは「喜多方を漢字のまちにする会」顧問の篆刻家高橋政巳さん。
その後、同会を中心にフォーラムや創作漢字コンテストを開いたり、
まちにある200箇所近くの看板をめぐる古代文字ミステリーウォークなどなど
いろいろなイベントを仕掛けて漢字のまち喜多方の知名度がアップしている。
特別お金のかかる箱物をつくるわけではなく、看板に古代文字を添えるだけで、
地域の人たちの心がひとつとなり、地域外からお客様がやってくる。
なかなかグッドなアイデアである。
http://kanjinomachi.com/about
漢字の喜多方
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