3.11の記憶は今も生々しく残っているが、
実際に被災された方や避難を余儀なくされた方々の心の痛みはいかばかりかと思う。
震災が起きた時、宮城県石巻市の少年は中学校の卒業式だった。
幸いなことに家族は全員無事で、自宅も大きな被害はなかった。
カメラ好きだった少年は親類の方々の安否確認で回りながら、沿岸部を撮影しはじめた。
ところが、撮影されることを嫌がる被災者もいて、怒鳴られることもあった。
少年は落ち込んだ。撮り続けてきた数万枚の写真データをすべて削除した。
それから、少年は被災者を撮る時は必ず了解をもらってから撮ることにした。
そして東松島高校に通い、2012年3月に創刊された「石巻日日こども新聞」に、
こども記者として参加し、被災した街やたくましく生きる人たちを撮影した。
それらの写真は地元や首都圏の人々の心に届き、彼は写真の持つ力に改めて気づく。
この春、高校を卒業した彼は地元の石巻日日新聞社の記者となった。
「震災がなければ、石巻の人の温かさや豊かな自然に気づくことはなかっただろうし、
地元で就職することも考えなかったかもしれない」と語っている。
http://www.tohoku-epco.co.jp/fukyu/report/contents/g15_kidsmedia/index.html
石巻日日こども新聞
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