「地方の時代」という言葉はなつかしい。というか、手垢がつきすぎた。 中央VS地方の図式で見られ、ほとんどが地方の負け。 あまり負け続きじゃあ面白くないだろうと、 地方創生などといったおまじないの言葉で政府が地方をなぐさめる。 でも、そんなものはどこ吹く風で、がんばっている人たちがいる。 ないならないで、知恵を出す。知恵がなければ汗を流す。 ちょっと気になる地方をウォッチしてみたいと思う。
2015年4月28日火曜日
オー!プレミアム
商いにもいろいろなノウハウがあるが、値段を下げるとか特典をつけるというのはよく見かける。
売れているから値下げしましたというのは少なく、売れないから値下げしたのがほとんど。
消費者にとっては1円でも安い方がいいという心理が働くのはまちがいないが、
行政がらみの施策というのは、プレミアムという名の値下げである。
熊本県がプレミアム付旅行券「くまもっと楽しむ券」を発売した。
この券は2500円で5000円分使える旅行券である。
いわば5000円券を半額の2500円で買っているのと同じである。
10万8000枚、つまり5億4000万円分発行するそうだが、
全部売れて売上は2億7000万円だから、残りの2億7000万円はどうするのか?
といったら、国からもらえる地方創世交付金をあてるという。
地方創世交付金って、国民が納めた税金でしょう。
「太っ腹!」「さすがプレミアム」なんて歓迎する人も多いだろうが、どこか釈然としない。
いわゆる発想が安易すぎないだろうか?
2億7000万あれば観光活性化のためのいろんなアイデアが生まれてくるかもしれない。
知恵を絞って、実行するための予算をはじき出し、その過程で喧々諤々の議論があり、
というひとつの企画を生み出すための苦労が大事なのに、そのあたりがあまり感じられない。
一方、利用者にとっても本来5000円なのに半額の2500円で旅行できたという
割安による満足感が優先され、旅自体の中味への関心が薄らぐのでは…
http://mainichi.jp/select/news/20150421k0000e020218000c.html
くまもっと楽しむ券
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